クリスマスが終わると、間髪入れずにボクシングデイという名の大バーゲン
決してボクシングをする日ではなく、プレゼント、つまりボックスを開ける、を意味する日。でも実質はお買い物デイ。
ゴーストタウン状態だったクリスマスと対照的に、翌日は、狂喜乱舞するショッパーたちが街を埋めつくします。
あの状態で、買い物できるなんてアタシには信じられません。
外へ出なきゃよかったと思いました。
おのれをわきまえず、デパートに筆記用具を求めに出掛けたアタシ。
人、人、人がいっぱい。そして彼らは秩序を知らない。ぶつかっても謝らず、道を塞いで立ち話もきにしない。試合の終わった甲子園のよう。
入り口からのろのろと歩く人々に、すでにうんざりモード突入。
ステーショナリー売り場は、はるか上階。と言っても、ふだんならものの1、2分で到着できます。当たり前ですが。
エスカレーターの麓と頂上にはガードマンたちが配置され、ものものしい雰囲気。どこだよ、ここ。デパートだよ。
みんな、笑ってないし。楽しいはずのショッピングなのに、疲れ果てて、でも流行りに便乗しなきゃ置いてかれちゃう、みたいな顔で。きっと昨日、飲み過ぎたんでしょうけどね。
エスカレーターに乗るため、うねうねと続く長蛇の列に果敢に飛び込む。よくやった、アタシ。でも、すでに腰に痛みを感じはじめていました。
愛想笑いどころか苛立ちを隠さないガードマン。
危険防止かなんなのか、エスカレーターは一列で、一人ずつしか通されず、さらに渋滞悪化。
そうして「一人ずつね!」と、時には客の肩をつかんで制止をはかるガードマンたちの野太い声が響く中、アタシはついにエスカレーターにご搭乗。パーソナルスペースを確保。
しばしの安息が訪れたとき、この状態では例え商品にたどりついても、それをレジに持って行くのにどれだけかかるんだろうと、冷静に考えました。
腰の痛みはどんどん増してくる。無理だ、レジに並ぶなんて無理。
エスカレーターを降車、そしてきびすを返す決心。
一階から二階にあがっただけで、もういいやと。
明日出直し。そう、世界は明日も回っている。なんでアタシわざわざこの日を選んだのでしょう。
アタシには敷居が高すぎるチャレンジでした。満員電車通勤に慣れ親しんだのは、今は遠い昔ということ。
下りのエスカレーターはほとんど並ばずにすみました。
おまけ。
「クリスマスは終わったんだよ。」
「ぼうや、いいね。」