ネガ×ポジどっち日記

オーストラリアでへこんでは引きこもり、また這い上がる、そんな毎日。

雷雨ぜんそくが怖いじゃない/対策にマスクは必須、と思っていたけど

夏です。紫外線ガンガンです。

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メルボルンは最近、日中は晴れていて汗をかくぐらい暑く、夕方に雨が、みたいな天気。

先月、この気候を一因としたぜんそくで、8人の方が亡くなり、8500人もの人々が病院に駆け込む事態が起きました。Thunderstorm Asthma、日本語で雷雨ぜんそく、が引き起こした悲劇。

11月21日の月曜日。その日は35度の最高気温を記録し、夕方になって嵐が来て、いきなり20度に落ち込みました。

そして、ぜんそくをもともと患っていた人だけではなく、花粉症を持っている人や、普段ぜんそくとは無縁の生活をしていた人が、突然発作に襲われたのです。

多くの人々が救急車を求め、大混乱。亡くなった方の中には、呼吸困難で、救急車を待っているうちに力尽きた人もいます。

 

ニュースで知った、雷雨ぜんそく。

一般的に、晴れた日には多くの空気中を舞い、雨の日には地面に着地するので少ないと言われています。

しかし、雷雨ぜんそくは、その名が示すとおり、雷雨によってもたらされると考えられています。日中に生成された花粉が雷雨で空気中に巻き上げられ、さらに激しい風と空気中の水分を含むことで破裂し、その中の微粒子が一気に空気中に放たれて、肺に達するために起きるらしいでです。普通の花粉は鼻に引っ掛かって止まるのですが、微粒子はものすごく小さいのですね。

アレルゲンは主にメルボルンに広く生息する、イネ科のライグラスという植物で、その花粉シーズンは今がピーク。

メルボルンでは過去30年の間に4回雷雨ぜんそくが確認されていて、前回は6年前の2010年。

そう、6年ぶり。ということは、気温が突然下がって雷雨が来たから、といって必ず起こることでもないのです。この時期って毎年同じような気候なわけですし。

専門家によると、たしかに一因はあるようですが、他にも何かしらの原因が存在しているかも、とのこと。でも、現在のところははっきりとしたことはわからないんですって。

 

アタシもぜんそくを持っています。

アレルゲンは調べていません。ほこりとか、花粉とか、香辛料とかに反応しているのはわかっています。正直、オーストラリアへ来てからひどくなって、死ぬかと思った時期もあります。現在は薬を常備して生き延びてる次第。

今回、歴史的に最悪な雷雨ぜんそく被害をもたらしたその日の数日前から、アタシは喉がイガイガしてたっけ。たぶんすでに花粉がいっぱい飛び回っていたのでしょうね。当日、雷雨のあった時間はアタシはうちの中。そして一日中窓を閉め切った(日中暑い時は窓を閉めている方が冷気がこもるので)ままだったので、メルボルンがそんな大変なことになっているなんて、全然知らなかった。

 

この国、ぜんそくも花粉症も多い。

年がら年中、誰かが、「ああ、目がかゆい、鼻が垂れてくる。」って言ってる気がするのですよ。あまりたくさんの人に会うことのないアタシがそう感じるんだから、相当の人から聞いてるってこと。

なのに、なんで?って思うことが。

なんで、マスクをつけないの?

オーストラリアの人とマスク。ほぼ見ないね。日本人とか韓国人とか中国人はよくつけてます。そして、それは他の人たちから奇異なもののように見られてる感じ。笑う人もいる。

なんだろう。笑うってことは、ダサイと思っているのでしょうか。オーストラリアにファッションセンスなど皆無だと思っていますが、アタシ。

と毒づいていたら、そうじゃなかった。オーストラリアではお医者さんたちがマスクを奨励していない傾向にあったのです。National Asthma Council Australiaのウェブサイトにこんな一文が。

Some experts overseas recommend sealing doors and windows, and wearing face masks or goggles outside to avoid pollens. These are usually not practical in Australia, but a mask might be useful in special situations, such as when driving a tractor during harvest.

オーストラリアでは、マスクは「実用的」でない、と考えられているらしい…。花粉症が引き起こされないように身体を薬でなんとかしなければ、根本的解決にならないって思うのかしら。

それでもマスクに救われる人、いっぱいいると思うのよ。日本の優秀なマスクなら花粉より小さいウイルスさえシャットアウトするのよ。鼻にもフィットするようにワイヤー入ってたりさ。一度使ってみなさいよ、ダイソーで売ってるから。

やはりアジア人はよく使うみたいで、花粉がひどい時はあっという間に売り切れてます。こっちの薬局にはマスクほとんどないからね。なんか、オレンジのアヒルのくちばしみたいな形した、超立体すぎるマスクを見たことあります。あと、だいたい、マスクくださいって言うと、ちょっとびっくりした顔して、カウンターの後ろっ側から、ワンサイズでものすっごい大きくてペラペラの使い捨てマスクを出してきてくれます。「これでいい?」って。たぶん、薬剤師さんが仕事で使っているんでしょうね。

 

昨日は雨が降りませんでした。

丸一日、お日様さんさんでしたね。

で、アタシは外出していたのですが、咳が出てきてしまいました。花粉が多いみたい。しばらく症状なかったものだから、一気にしんどくなっちゃったわ。怖い怖い。

薬もあるんですけど、マスクで咳が治まれば安くつくので、マスクをば買いだめしにダイソーへ参ります。

咳のせいで鬱々になりそうなこんな時、ダイソーで売っているミッキーマウスやハローキティのマスクで、アタシは少し楽しい気持ちになれたりします。ありがとう、ダイソーさま。

 


参照記事・ウェブサイト:
“Thunderstorm asthma: 'You're talking an event equivalent to a terrorist attack” by Mellisa Davey theguardian

“‘Thunderstorm asthma’ extremely rare, experts say” by Rohan Smith, “Vic asthma thunderstorm was world's worst“ by Angus Livingston and Julian Drape

Australian Associated Press, ”Death toll from freak thunderstorm asthma event in Melbourne reaches eight“–news.com.au

“'Thunderstorm asthma': Two die after Melbourne storm causes spike in respiratory problems“, “What is thunderstorm asthma?” –abc.net.au

Allergic rhinitis (hay fever) and your asthma –National Asthma Council Australia

Australasian Society of Clinical Immunology and Allergy (ASCIA)

 

写真:GATAG|フリー画像・写真素材集 4.0 http://free-photos.gatag.net/ID: 201309212100

特別感がいいじゃない/オーストラリアのスーパーマーケットで見つけたプレゼント

12月がやってきたんですね。

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うかれシーズンだわ。

なんだかんだ言っても、クリスマスというイベントには参加しているアタシ。この時期、日本にいる家族と親戚の子たちにプレゼントを発送するのです。

オーストラリアから日本へのお土産だとかプレゼントを選ぶ時、オーストラリアでしか手に入らないよ、っていう物を渡したいアタシ。

これがけっこう難しい。

そりゃあ、お土産やさんでカンガルーとか、コアラのぬいぐるみだとか、I LOVE AUSTRALIAってプリントされたマグカップだとか、まあ、ありますけど。そんなの、最初だけで、もういらないじゃない。東京に住む親戚から毎回、東京タワーのキーホルダー送られてくるようなもので。

子供におもちゃを選ぼうとしても、「日本はトイザらス進出してるし。なんでも買えるだろ、日本で。」と思ってしまいます。

そう、日本ってなんでもあるのよね。出掛けなくたって、楽天もあるし、Amazonもあるし。便利すぎるわ。

そんなことを言ってたら何を買っていいかわかんない。

 

ポイントはそこじゃない。

と、人に諭されました。

「日本で手に入るかどうかは問題じゃない。君がプレゼントすることで、彼らは自分で購入する必要がないでしょう?」と。

なんか、ものすごく直訳感が出ていますね。

まあ、わかるんだけどね。なんかね、海外からプレゼントが届いたら、近所のイオンで特売してたものだった、とかだとショック受けるじゃないかと思って。

特別感を出したいのよ、特別感。

 

そう思っていたところ、いい物発見。

この間の日曜日に、おもちゃなどをプレゼントとして買った後に立ち寄ったスーパーマーケット。この時期はクリスマスのお菓子やら食材やらで大賑わい。

子供たちに海外っぽい奇抜なお菓子などあげようか、と見て回っていたのですが、思わず目に留まった物。

それがリンツの缶入りチョコレート。

これです↓

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とってもメリークリスマス。

 

どう考えてもクリスマス限定バージョンでしょう。かわいい。

日本で、売ってる?売ってないよね?いろいろググッてみたけどなさそう。

とりあえずオーストラリアリンツのFacebookによると、Woolworthというスーパーマーケットでの限定販売、とのこと。よっしゃ、特別感(缶)ゲットだ。

中身は以下の5種類のリンドールが合わせて36個。表記には455gとあります。

・ダーク

ミルク

ストラッチアテラ

ヘーゼルナッツ

ミルクオレンジ

ストラッチアテラは季節限定商品のみたいね。

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種類で分けてみた。

 

そして、肝心のお値段なのですが、これがびっくり。

15オーストラリアドル、特売です。30ドルから半額になっていました。36個入りなので、ひとつあたり約40セント。缶代も考えるとものすごくお得。

リンツって日本では高くてあまり食べた記憶がないわ。

でもこちらのスーパーでは、キャドバリーとリンツがチョコレート売り場を占拠していて、安売りもしょっちゅうしてるので、食べまくり。

 

リンツだけじゃなかった。

Woolworthにはさらに特別な物がありました。

これです↓

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そう、オーストラリア土産の代表格、ティムタムの限定バージョンです。右の緑色のロゴマークでわかるように、これまたWoolworth限定品。

タフィーアップルフレーバー、だって。味が想像できないけれど、見た目がちょっとグロテスクなんだけども、特別感には抗えないわ。送ってやろう。味見はしない、許してくれたまえ。

 

こうして、企業戦略にまんまとはまったアタシ。

限定、ってつけるだけでなんでも売れるんじゃないかしらね、って思う。それでなくてもこの季節、みんなお財布の紐がゆるいし。

リンツの缶は正直、中身ほとんど普段のリンドールと変らないんだけど、クリスマスプレゼントとして助かりました。美味しいしね。

キャドバリーもクリスマスバージョンの缶入りチョコをいろいろ出しているのですが、アタシには甘すぎてね。

いや、自分が食べるのじゃないんですけど、やっぱり美味しいと思っている方を贈りたいのでね。

あら?リンツ缶は普通のリンドール買うより安いじゃないの。

やっぱ、自分でも食べるか。

日本食に癒されたいじゃない/オーストラリアでは主に自炊がいい、そのわけは

鬱々なアタシが癒されるかも、と思うモノ。

それはジャズとチャイティーと日本食。

ジャズって特に興味もなかったし、今でも好きだとかいうわけではないんだけども、聴くとアタマがふわあって開放されて、緊張が和らぐ感じがします。時には涙まで出てくる始末。なんか、音楽のマジックがあるんでしょうね。

チャイティーはオーガニックのチャイティーバッグを買って、さらにジンジャーだのなんだのを足していただいています。アタシはコーヒー好きなんですが、飲み過ぎて心臓バクバクして、目の奥が広がるような感覚に襲われていたので(カフェインの過剰摂取?)、数ヶ月前から、家ではなるたけチャイを飲むようになりました。これがコーヒーとは真反対の効果で、ほっこりと気分が落ち着くのです。ハーブとかスパイスの力ってすごいんだな。

そして日本食。慣れ親しんだ味だから食べると落ち着く、っていうより、大豆に含まれるイソフラボン効果みたいね。イソフラボンで精神安定が得られるんだって、最近知りました。だから、鬱々しがちなアタシは自然と欲するってわけ。醤油、味噌、豆腐、納豆などなど、日本食なら必ず大豆を摂ることになりますから。

 

そう、アタシは基本的に和食派。

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メルボルンには、日本食食材店もレストランもわんさかあるので、不自由しません。

納豆を食べてる、って言うと、日本の友人らは一様に驚きます。私もオーストラリアで見つけた時はびっくりしたわ。しかも冷凍庫に入って売られてるので。

他にも、梅干しやきゅうりの漬物とかも意外だったかな。

海を渡って来ている分、少し割高ですけど、自炊するわけですから、外食するよりは節約できます。

 

それに、実は外食はそんなに楽しみではなくて。

というのも、レストランは、「え、これで商売してるの?」って思うようなクオリティが多すぎるのが難。「まあまあ不味い」店舗数が「まあまあ美味しい」を上回ってるんじゃないかと。アタシが外しているだけだったらごめんなさい。

うーん、でも日本だったら即潰れるだろうってお店がいくつも、何年も商売をしていたりするの。ここの人たちの舌はどうなってるんでしょうか。

たとえば最近、おしゃれなジャパニーズレストランバー、「見た目」重視なお店をよく見かけるんだけど、流行ってるのね。ライトはおしゃれだけれど、店内は暗くてメニュー見るのも一苦労、大音量のミュージックで会話もできない。メニューは料理よりもお酒の種類の方が多い。その料理はというと、やたら大きな器とデコレーションでどう、すごいでしょ、ってアピールするだけで味はいまいち。カウンター前に酔っ払った若者たちがひしめきあい、休むことなくアルコールを飲み続けている。

ビジネスとしては正解、そういうお店作りの方が。こちらの人々は、社会人でもまるで新歓コンパの大学生か、という勢いでじゃんじゃん飲みまくりますから。

アタシとしては、ちょっと疑問。本当に美味しいものを食べたいと思わないのかしらって。それより、味がわかんないくらいに飲む方が娯楽だという風潮なのかな、って。

 

それでも、「ものすごく美味しい日本食レストラン」は、もちろんあります。

アタシは別にお店の回し者でもなんでもありません。が、ほんっっっとうに美味しいのを知ってもらいたい。たまたまなんかの表紙にアタシのブログを開いた人が、たまたまメルボルンを訪れる機会があるなら、ぜひ行ってほしいわ、bistro GOEMONに。

ここのお料理、見た目も味ももうてっぺん飛び越えてますよ。ああ、アタシ何言ってんだかわかんない。

豚の角煮なんかもう、極上です。極上の癒しを得られること間違いなしです。アタシ普段ほとんど肉嫌いな人なんですけど、これはきっとどんな人でも、食べるのやめられませんって。

ここですよ、ココ↓

 

bistro GOEMON (ビストロ・ゴエモン)

住所 281 Glen Huntly Road, Elsternwick, VIC 3185

電話 現地 03 9523 9900 国際 +61 3 9523 9900

 

シティから電車で15分の駅、Elsternwick (エルスタンウィック)のすぐそばにあります。大きなお店ではないので、特に週末は予約した方がいいと思います。

ここの駅前にはローカルの映画館があるので、お食事後に映画鑑賞もいいと思います。アタシはよくそうしてます。が、はっきり言って。映画はついでです。レストラン目当てです。どんなにいい映画でも、ここの味にゃあ勝てませんって。

アタシとしては毎日でもこのお店へ行きたいのですが、そんな余裕はありません。なのでおうちで納豆ごはんとお味噌汁でイソフラボンに癒されつつ、ストレスフリーな節約をし、次の訪問に思いをはせるのです。

ああ、この世に、メルボルンに和食があってよかった。